しょっぱいのに甘く見ていました(汗)

 

暑いのは日本だけではありませんでした。

 

アメリカ海洋大気局によると、今年7月の世界の平均気温は16・7度で、観測史上最も暑い月だったそうです。なんだか8月も観測記録を更新して、史上最も暑い夏になるのでは。ということは、世界の皆様が史上最も汗をかいた夏、になるのではないでしょうか。

 

成人では体重の約60~65%が水分。かなりたっぷりあるような気がするので、汗をかいて10%くらい減ってもだいじょうぶかと思ったらとんでもない。甘く見てはいけません、命が危うくなるのですね。たった2%が失われても、のどの渇きを感じ、運動能力が低下しはじめ、3%だと、さらに強くのどが渇いて、頭がぼんやりし、4~5%になると、疲労感やめまいなどの脱水症状があらわれます。身体機能は、じつは微妙な水分(とミネラル)のバランスによって保たれているのです。

 

東洋医学の考えでは、汗は身体を温める気(陽気)が身体の水分を外に押し出すことで生じる現象です。汗の出る時間や量・部位は、自分の健康状態を知る手がかりになります。自分の汗の出かたを、ちょっと気にしてみましょう。ほんとうは世界の皆様にも知ってほしい。

 

日中によく汗をかき、少し動くだけでも汗が出ることを「自汗(じかん)」といいます。これは「気」が不足しているために、身体が温まりにくくなったり、代謝が悪くなったりしている状態です。自汗は、冷えがある、疲れが抜けない、食事の量が少なく季節の変わり目に体調を崩しやすい、といった人に多く見られます。

 

回復方法は「中脘」や「足三里」への灸。夏の暑さで弱った消化機能や水分代謝を高めてくれます。

 

寝ている時に大量の汗をかき、目が覚めると汗が止まるのが「盗汗(とうかん)」です。体にこもった余分な熱を睡眠中に下げようとする働きから生じる現象です。これは、体を潤して熱を冷ます「陰」の不足から起こるもので、お年寄りに多くみられます。

 

寝汗が多い人にお勧めのツボは「太渓」と「復溜」。気持ち良さを感じられるくらいの力で押してみてください。これらのツボは「陰」を補って、身体の働きを整えてくれます。

 

まずい場面を見られた時などに出る変な汗、冷や汗は、どうしましょうか。たとえ効くツボがあったとしても、刺激したところで間に合いません。こればかりは日頃の精進が大切です。

 

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