陰陽のバランス整え新年度

春へと季節が移り変わるこの時期は、日によって寒暖の差が大きくなることもあり、体調を崩しやすくなります。東洋医学の面からも説明を加えると、季節の変わり目は「気」の変わり目でもあるため、陰陽のバランスが不安定になりがちで、これが体調不良につながるのです。

 

このブログで何度も触れてきたように、東洋医学の基本的な考えは陰陽二元論です。自然界には「陰の気」と「陽の気」が存在し、人間の身体はこれら「陰陽の気」の調和がとれていれば健康である、と東洋医学では考えます。そこで養生のポイントは、陰陽のバランスの維持・回復となるわけです。

 

暦の上では立春を過ぎたころから、外界の気の変化に合わせて身体においても陰陽の配分が変わっていきます。冬に盛んだった「陰の気」が衰えていき、かわりに「陽の気」が増していくのです。しかし、まだ「陽の気」は充分ではありません。気の力が外に向けて発散されるくらいに身体にみなぎっていないと、かえって「陽の気」が余分な熱となって身体に滞りやすくなります。この熱が頭痛や鼻炎などを引き起こす要因になるのです。

 

進級・進学・就職・異動と、新年度の始まりは身の回りも大きく変化する時期です。体調を整えて、新しい環境へスムーズに適応したいものです。これまでとは違った環境におかれると、誰でも多かれ少なかれ心理的なプレッシャーを感じるものですが、身体を健やかに保っていれば、心のピンチにも対処しやすくなるはずです。

 

鍼灸とは、ツボに刺激を与えて気の流れを整え、身体における陰陽のバランスを回復する技術です。自分でできる簡易な方法もありますから、試してみませんか。この時期だから、とくに覚えておきたいツボを紹介します。

 

◎まずは、冬から春にかけての養生のツボ、2つです。

腎兪(じんゆ)…へその真裏、腰の真ん中あたりにある背骨の出っ張りと出っ張りの間から手指2本分ほど外側。

肝兪(かんゆ)…肩甲骨の下端を探し、背骨までたどる。そこから骨の突起2個分を下がったところの指2本分外側。

 

◎そして、頭痛・鼻炎などの熱症状に効くツボ、2つです。

合谷(ごうこく)…手の甲側、親指と人差し指の間のくぼんだところ。

手三里(てさんり)…肘を曲げたときにできる横シワの外側から手指3本分ほど手首寄りのところ。

 

いずれのツボも指でイタ気持ちいいくらいの力で押すといいでしょう。

 

東洋医学鍼灸の面白さ、奥深さをもっと知りたくなったら、お気軽に北海道鍼灸専門学校の学校説明会・体験授業へ

 

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