寒さが厳しくなると膝が痛む、あるいは痛みがふだんより強くなる――中高年の方や、膝を痛めたことのある方からそんな声を聞いたことがありませんか。
今回は、膝の不調を軽くするツボを紹介しますが、その前に、寒い季節に膝の痛みや曲げにくさが生じやすい理由から。
たとえば、凍結して滑りやすい路面では、転倒しないように歩幅を狭くして、猫背気味に膝を曲げて歩いてしまいがちです。加えて厚手の衣類やブーツなどの着用で、足首や膝の曲げ伸ばしも小さくなります。本来であれば大きく身体を動かして緊張した筋肉をリセットしたいところですが、他の季節にくらべて屋内で過ごす時間が増え、運動量は低下。こうした条件が重なり、足の筋肉はしなやかさを失い、膝の動かしにくさや痛みに繋がっていくのです。
冬場は寒さから気・血・水のめぐりが悪くなります。膝関節に熱感や腫れがないことを確認し、問題がないようでしたら、次のツボを刺激してみてください。ツボ押しのほか、「血海」「梁丘 」「足三里 」はドラッグストアなどで売られているお灸もお勧めです。めぐりが良くなることで膝が楽になります。
「血海 けっかい」
「梁丘 りょうきゅう」
「陰陵泉 いんりょうせん」
「足三里 あしさんり」
「委中 いちゅう」
ちなみに「膝掛」「膝毛布」は俳句で冬の季語なのですが、膝が寒かったり痛かったりしたら、よい句もできそうにありません。詠む前に、まずは上で紹介したツボ刺激してみましょう。
東洋医学や鍼灸の面白さ、奥深さをもっと知りたくなったら、お気軽に北海道鍼灸専門学校の学校説明会・体験授業へ。