身体が重だるく感じる時のツボ

6月から7月の北海道には本州のような梅雨はないですが、雨が続く時期がありますよね。蝦夷梅雨(えぞつゆ)とも呼ばれるこの天候不順は、天気で体調が左右される方には辛いもの。今回は身体が重だるく感じる時のツボをご紹介しますね。

東洋医学ではこの重だるさの原因は湿邪(しつじゃ)にあると考えます。湿邪は簡単にいうと「身体に溜まる余計な水分」のこと。むくみの原因ともいわれています。

甘いものを食べすぎたり、脂っこいものを食べすぎたりすると胃腸が弱り、身体に余計な水分が溜まっていきます。身体につく脂肪も湿邪の一種です。

身体に湿邪を貯めないコツは、適度な運動で汗をかき水分の代謝を促すこと。そして、食べすぎたり飲みすぎたりしないことです。

身体に湿邪が多い人は、雨などで湿度が上がると体調が悪くなってしまいます。それを防ぐには胃腸を活性化させるツボを刺激しましょう。

 


足三里:膝のお皿の下にあるくぼみから指4本分下りたところ、すねの筋肉のところにあります。


中脘:おへそに手を当て、指4本分上がったところにあります。押すと硬かったり、苦しかったりすることが多いです。

 


太白:足の親指の関節の後ろ側にあります。少し骨が凹んでいるところです。

 

湿邪を取り除くには、上記のツボを押して刺激する以外にもお灸が効果的です。台座灸と呼ばれるタイプのお灸は大きめのドラッグストアなどで入手できますので、使用上の注意をよく読みご使用を検討してみてください。

 

 

author:志田 貴広(鍼灸科学科長)

※暮らしと健康の月刊誌「ケア」2023年7月号に掲載された原稿です。