うちでもカフェでも、アイスよりホット、温かい飲み物の方を飲みたくなってきたら、それは秋の到来のサインと言えそうです。知らず知らずのうちに身体は準備を始めているのかもしれませんね。
何の準備か? 寒さをしのぐエネルギーをしっかり身体の内側に貯めておく準備です。
夏から秋そして冬へと季節が移るにつれて、「陽気」から「陰気」へと自然界の気の作用も変わります。そんな移行期である秋には、身体に気を巡らせる五臓六腑の働きを順調に保っておきたいものです。
なかでも大事なのが「肺」です。東洋医学では、秋という季節と「肺」との関連を重視します。「肺」が順調であれば、気が全身を巡って身体を温めてくれるため、寒さに負けず風邪をひきにくくなります。
ところが、空気が乾燥しやすい秋は「肺」にとって用心が欠かせない季節でもあります。「肺」にとどまらず、気管支や気管、咽喉といった呼吸器全般についても同じことが言えます。したがって、のどの不調を予防することが、身体全体の調子を保つうえでも重要なのです。
ではどうするか? ポイントは2つあります。①消化機能を高めエネルギーを作り蓄え、全身にしっかりとエネルギーを巡らすこと。②身体を冷やさないよう心掛けつつ運動によって気をめぐらせること。
食事と運動が基本になりますが、この時期にピッタリなツボを紹介します。
消化機能を高め、身体に必要なエネルギーを作りやすくしてくれるツボは、中脘(ちゅうかん)や神闕(しんけつ)です。使い捨てカイロなどで温めるといいでしょう。
呼吸をしやすくし、全身に気を巡りやすくするツボは、膻中(だんちゅう)や中府(ちゅうふ)です。指の腹でイタ気持ちいいくらいの強さで押してみてください。
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