長引く外出自粛の影響により、心身ともにかなりストレスが溜まっている頃だと思います。そこで今回は、東洋医学の知恵を活かしたストレス緩和法についてご紹介いたします。
東洋医学には「不通即痛」(気や血がうまく通じないところは痛くなる)という理論があり、自然界と同様、人間も“流れ”の状態が重要になると考えます。頭痛や首肩こり、イライラ感といったストレス関連症状は、東洋医学的には気滞や血瘀が原因になっていることが多いため、まずは気や血のめぐりを改善させることが大切になります。気と血は相互に関連が深く、片方の状態が良くなると、もう片方の状態も良くなりやすい特徴があります。
鍼灸に代わって自宅で手軽に出来ることは、やはり軽めの運動やストレッチ、ゆったりした腹式呼吸、入浴など。温まってリラックスすると血のめぐりが良くなりますので、さらに気のめぐりが良くなるツボ刺激も加えてみましょう。気分が軽くなる、目が明るくスッキリするといった反応を目安に、それぞれのツボを数回、少し痛気持ち良い程度に押圧してみてください。
【紹介するツボ】
①百会(任脈) ②攅竹(足の太陽膀胱経) ③合谷(手の陽明大腸経)
④労宮(手の厥陰心包経) ⑤太衝(足の厥陰肝経)
author:工藤 匡(鍼灸科学科長)
※暮らしと健康の月刊誌「ケア」7月号に掲載された原稿です。
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