ツボも効くけれど、目いっぱい休養を

秋の夜長を読書やDVD鑑賞で過ごしている人も多いことでしょう。楽しさのあまり、ついつい毎日のように長時間にわたって目を使い、眼精疲労になっていませんか。疲れ目を引きずっていては、仕事や勉強、遊びでフル回転できませんよね。うっかりミスも起きやすくなりそうです。

 

目の疲れが続くときは十分な睡眠を取って休養することが大切なのは、東洋医学も説くところです。ただし、その理由は東洋医学ならでは。目の疲れには「肝」が関係しているというのですから。

 

東洋医学では眼精疲労を「肝労」と呼び、五臓のひとつである肝の虚(一種の機能不全)で起こると考えます。肝は血との関係が深く、目はこの肝血によって栄養補給されるため、目を使い過ぎてしまうと血の供給が間に合わず、目の不具合が現れやすくなるわけです。

 

夜更かしや寝不足も肝血を損なう原因となります。もともと貧血気味で疲れやすい、顔や舌の色が白っぽい、爪が薄くて脆い、といった「肝虚」タイプの人は特に注意が必要です。

 

感覚器官と臓腑とのつながりは、目と肝の他にもあります。たとえば鼻は肺、耳は腎と深く関連していると考えるのが東洋医学です(ただし、東洋医学で言う肝、肺、腎は、私たちが思い浮かべる肝臓や肺、腎臓そのものとは必ずしも同じではありません)。

 

繰り返しになりますが、疲れ目の回復には目の休養が基本です。そのうえでツボ刺激も試してみましょう。目の疲れに効果のある主なツボとして「攅竹 さんちく」「太陽 たいよう」「風池 ふうち」「太衝 たいしょう」が挙げられます。

 

仕事や勉強の合間には目を休めるべきなのに、どうしてもスマートフォンやパソコンを見てしまい、現代人の目はつねに負担オーバーの状態です。画面の青い光が脳を刺激して寝つきが悪くなることもあるそうですから、十分に睡眠をとって目を休めるには就寝前のスマホ操作は我慢した方がいいですね。

 

週に少なくとも1日はアルコールを控えて肝臓をいたわる「休肝日」が勧められているように、本やテレビ、スマホ、パソコンを見ずに済ませて目をいたわる「休眼日」があってもよいのかもしれません。

 

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