雨の日と月曜日は

カーペンターズの代表曲のひとつ『雨の日と月曜日は』では、サビの箇所で「雨の日と月曜日は、いつも気分が落ち込む」と歌われます(これ、名曲。知らない人は、ぜひネットで検索してみてくださいね)。

 

雨の日と月曜日は、いつも気分が落ち込む――その理由を考えてみたことがありますか。

 

雨の日は陽も射さないから、どんよりとした感じだし、土曜日曜と、どこかに出かけて楽しく過ごした後だから、月曜日は身体も疲れて仕事に気乗りがしないからでは――たいていの人は、そんなふうに考えると思います。

 

東洋医学が出す答えは、「湿(しつ)」のせい、です。身体のなかに停滞している余分な水分が不調の理由だと考えます。

 

「湿」には2つの種類があります。身体の外から入ってくる「外湿」と、体内で生じる「内湿」です。

 

雨の日が続くと、身体が重だるく感じるのは「外湿」のせいです。お灸などを活用して身体を中から温め、湿を身体の外に発散させると改善します。足三里(あしさんり)・豊隆(ほうりゅう)・水分(すいぶん)といったツボに灸を据えます。

 

食欲減退、下痢、軟便、浮腫や舌の腫れぼったさなどの症状が現れるのは「内湿」のせいと見てよいでしょう。消化機能や水分代謝に関係する「脾・胃」の働きが低下することで発生します(週末にお酒を飲みすぎたりすると、なりがちですね)。まずは過食を避け、規則正しく食事を摂るよう心がけましょう。消化機能を助ける陰陵泉(いんりょうせん)・中脘(ちゅうかん)・気海(きかい)といったツボへの灸が効果的です。

 

『雨の日と月曜日は』の原題は、Rainy Days and Mondaysです。うんと昔に耳にした一説によると、このandがクセ者で、じつは「雨の日と月曜日」ではなく、「雨の日で、なおかつ月曜日は」、つまり「雨の降る月曜日」という意味だとか。ただ、インターネットでチェックしてみると、やはり素直に「雨の日と月曜日」と解釈するのが正しいようです。もちろん、そこには「雨の降る月曜日」も含まれますけれど。

 

もしも「雨の日で、なおかつ月曜日」だとすれば、そりゃもう人によっては「湿」がいっぱいで、気分が落ち込むのも無理はないでしょう。ぜひ鍼灸で、すっきりしてもらいたいものです。

 

東洋医学鍼灸の面白さ、奥深さをもっと知りたくなったら、お気軽に北海道鍼灸専門学校の学校説明会・体験授業へ



◆湿を身体の外に出す 

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◆消化機能を助ける

 

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